嬉しいことや、いいことがあった後に、
「このあと、何か悪いことが起こるんじゃないかな」
そんなふうに感じることはありませんか。
仕事がうまくいったとき。
誰かに褒めてもらったとき。
恋愛や人間関係が順調なとき。
思いがけず嬉しい出来事があったとき。
本当なら、その嬉しさをそのまま感じていたいのに、
「こんなにうまくいって大丈夫かな」
「このあと何かあるかもしれない」
と、少し気持ちを抑えてしまう。
そして実際に何か嫌なことが起きると、
「やっぱり、いいことの後には悪いことが起こる」
と思う。
それを何度か経験しているうちに、
「私はいつもこのパターンになる」
と感じるようになることがあります。
でも、もしかすると、
「嬉しいことの後には悪いことが起こる」
と思っているのは、未来を予測しているというよりも、
ガッカリしないために、心の中で保険をかけているのかもしれません。
嬉しいことがあったときに、心から喜んでしまって、そのあと何かがうまくいかなかったら、とてもガッカリする。
だから先に、
「きっとこのままでは終わらない」
「何か悪いことも起こるかもしれない」
「期待しすぎないほうがいい」
と思っておく。
そうしておけば、もし本当に嫌なことが起きても、
「やっぱりそうだった」
と思うことができます。
突然ガッカリするよりも、少しは傷つかずに済むような気がする。
そんなふうに、自分の心を守る方法として身についた考え方なのかもしれません。
たとえば子どもの頃・・・
楽しく遊んでいたあとに怒られた。
家族で楽しい時間を過ごしたあとに、家の中の雰囲気が悪くなった。
期待していたことが、急にうまくいかなくなった。
嬉しくて喜んだあとに、悲しい気持ちになる経験をした。
そんなことが何度か重なると、
「喜びすぎないほうがいい」
「安心しすぎると何か起こる」
と、心が覚えていくことがあります。
そして大人になってからも、嬉しいことがあると、その喜びと一緒に次の心配が出てくる。
何も起きていないのに、先に気持ちを少し下げておく。
それがいつの間にか、
「いつも繰り返すパターン」
になっていることがあります。
でも、この保険をかけ続けていると、嬉しいことが起きている今も、十分に喜べなくなってしまいます。
悪いことが起こる前から、まだ起きていない未来を心配して、今ある嬉しさまで小さくしてしまうからです。
もし思い当たることがあれば、
「私は、未来のガッカリを感じないように、喜び過ぎないようにしていないか」
と、自分の気持ちを見てみてください。
そして、
「思いっきり、喜びを感じてもいい」
「嬉しいことを、そのまま受け取る」
そんな感覚を、自分の中で感じてみる。
人生の中では、嬉しいこともあれば、思い通りにならないこともあります。
でも、
「嬉しいことの後には、必ず悪いことが起こる」
という決まりがあるわけではありません。
いつも繰り返していると思っていたパターンが、
実は自分を守るために身につけた心の癖だった。
そう気づくだけでも、同じパターンから少しずつ離れていくきっかけになります。