「どうせわかってもらえない」という思い込みが影響しているのかもしれません
自分の気持ちを相手に伝えようとすると、なぜか胸がいっぱいになって、言葉が出なくなってしまう。
頭の中では伝えたいことがあるのに、いざ話そうとすると悲しさや悔しさが込み上げてくる。
涙が出そうになったり、声が震えたりして、結局、自分が何を言いたかったのかわからなくなってしまう。
そんな経験はありませんか?
相手を責めたいわけでも、感情的になりたいわけでもない。
ただ、自分がどう感じているのかを伝えたいだけなのに、思うように話せない。
そして、話が終わった後になって「あのとき、こう言えばよかった」「どうしてうまく伝えられなかったんだろう」と考えてしまうこともあると思います。
自分の気持ちを表現できなかった経験
このような反応には、過去の経験が影響している場合があります。
例えば、子どもの頃、自分の気持ちを話そうとしても、最後まで聞いてもらえなかった経験があるかもしれません。
また、親や周囲の人の機嫌を気にして、自分が何を感じているかよりも、相手がどう思うかを優先していた人もいるでしょう。
そのような環境の中で、自分の気持ちを表現することを控えるようになった可能性があります。
本当は嫌だった。
悲しかった。
自分にも言いたいことがあった。
でも、その場では何も言えなかった。
こうした経験が重なると、いつの間にか自分の思いを伝えること自体に、緊張や不安を感じるようになる場合があります。
「どうせわかってもらえない」という思い込み
子どもの頃は、自分の気持ちをうまく説明することができません。
また、親や周囲の大人との関係を保つために、言いたいことを我慢するという選択をしていた可能性もあります。
その経験から、
「私の気持ちはわかってもらえない」
「自分の意見を言うと否定される」
「本音を言うと相手を怒らせてしまう」
「自分の気持ちは我慢した方がいい」
という思い込みが生まれることがあります。
こうした考え方は、当時の自分にとって、人間関係を保つために必要な方法だったのかもしれません。
ところが、大人になって自分の意見を自由に伝えられる環境になっても、以前の反応が続くことがあります。
相手が否定しているわけではないのに、話し始めると緊張する。
自分の気持ちを説明しようとするほど、感情が込み上げてくる。
今、目の前にいる相手との出来事だけでなく、過去に感じた悲しさや悔しさが重なっている可能性もあるのです。
胸が詰まるとき、本当は何を感じている?
自分の思いを伝えようとして胸が詰まったとき、無理に言葉を探す前に、その瞬間の気持ちに目を向けてみてください。
例えば、
「どうしてわかってくれないの?」
という怒りの奥には、
「私の気持ちも聞いてほしかった」
という悲しさがあるかもしれません。
「どうせ何を言っても無駄」
という諦めの奥には、
「本当は、自分の思いを大切にしてほしかった」
という願いが隠れていることもあります。
ここで大切なのは、今感じている感情を否定したり、無理に抑えたりしないことです。
思い込みを見直してみる
もし心のどこかに、
「自分の気持ちを伝えると否定される」
という思い込みを持っているとしたら、相手に自分の気持ちを伝えようとするとき、否定されて傷つくことを恐れて、本当の気持ちを言えなくなったり、相手に合わせてしまったりするかもしれません。
過去には、自分の思いを抑えることで、その場を穏便に済ませたり、相手との関係を守ったりしていたのでしょう。
しかし、その方法を続けていると、自分の気持ちを後回しにすることが当たり前になり、本当は何を望んでいるのかさえ、わからなくなってしまうことがあります。
これまで認めることができなかった感情を感じてみる
自分の思いを伝えようとすると胸が詰まる。
その反応が、過去に気持ちを我慢してきた経験と関係しているのなら、自分の気持ちを否定されたとき、どんな感情を抱いていたのかに目を向けてみましょう。
自分の思いを伝えたのに、否定されたときの悲しさ。
何を言ってもわかってもらえない虚しさ。
自分の気持ちを大切にしてもらえなかった怒り。
これまで我慢したり、感じないようにしてきた感情を、心の中で静かに感じてみます。
無理に思い出したり、感情を強くしようとする必要はありません。今の自分が感じられる範囲で、その気持ちを認めてあげてください。
そして、少し考えてみてほしいのです。
自分の気持ちを伝えることに、これほどの悲しさや虚しさ、怒りが結びついていたとしたら、言葉がスムーズに出てこなくなるのも理解できるのではないでしょうか。
これまで、自分の気持ちを伝えようとするたびに、知らず知らずのうちに傷つくことを警戒していたのかもしれません。
そのことに気づいたら、
「私は、自分の気持ちを大切にしていい」
「私は、本当の思いを安心して伝えられる」
「私は、相手に否定されることを恐れず、自分の意見を持っていていい」
これからはこの感覚を選べばいい・・・
と自分の体(例えば、丹田=おへその下辺り)で感じることで、府に落とせます。
過去に身につけた思い込みに気づき、今の自分に必要な考え方を選び直していく。
その積み重ねが、自分の思いを自然に表現することにつながっていくのだと思います。